勧進帳のツレケイコ、始めて2ヶ月近く経つ。
ケイコは完全マンツーマン。
それぞれの個性に合ったピンポイントのアドバイスも色々ある。
私にとってはその多様性に対応するのがオモシロイ。
私は教える立場にあるが秘かに教えられる事もたくさんあるのだ。
声を出すにあたって皆さん一番勘違いしてるのが息の仕方。
ほとんどの人は吸いすぎ。“自分で息を止めて死んだ人間はイナイ”
どんなにガマンしても最後には「プッファー」と大息をつくだろう。
“息は使い切ればムリ無く入る”ように身体はできている。
たくさんの息が必要な時は、たくさん息を吸うではなく、使い切って肺をカラッポにする事。
後はだまっていても必要な分だけ入る。
「舞台に立って喋る人は、ナニも特別な呼吸法は必要じゃナイ」
「普通に犬やカバのように息ができればイイ」
「呼吸法、なんぞという法はこの世にナイ」
トドのつまり、少ないエネルギーでどれ程の仕事ができるのか?
省エネの身体を作るには?コレが各人各様あるんだね。
ケイコってやってて、「面白かったり」「気持ちよかったり」「得心出来たり」それがその人に一番ふさわしいモノサシなんじゃないかな。
それはハタ目から見てもキレイなんじゃないかなって思います。
舞台の上で色々なモノサシが交叉して飛び交う時に火花の出るような・・・。
「アッ、それです。その火花の散るキワメツキが勧進帳の問答なんですよ」
キワメツキの声のケイコにはペットボトルの水がかかせない。
・・・・次回はそのペットボトルの水について話ししよう。